父と暮せば(映画)公式無料動画配信や見逃し・レンタルをフル視聴する方法・感想まとめ

この作品は娘と父親のほぼ二人芝居の会話劇で、宮沢りえの品のある柔らかい話し方と、父親の原田芳雄の無骨ながらも優しさが伝わってくる話し方でずっと聴いていられた。
自ら幸せになろうとしない娘と、幽霊になってても幸せを願って娘を応援している父親、お互いを思い合う父親と娘の気持ちがひしひしと伝わってきて涙が溢れてきた。

この作品は日本人、世界中の人に対して決して風化させてはいけない過去をつけつけるものになっている。
父親が娘の幸せを願うというのはいつの時代でも変わらないことではあると思うが、この作品の父親の叫びや未来に向けて幸せを受け継いする娘、とにかく素晴らしい父親と娘の風景だった。

この作品は映像を見るというよりひたすら耳を傾けていた作品。
言葉の一つ一つが重く心にのしかかってきて苦しくなってくるけれど、記憶が薄れていく原爆や戦争の恐ろしさをこれからも語り継いでいく大切さを強く実感させられた映画だった。

あの作品が公開された当時は知らなかったのだけれど、原爆の日ということで戦争にちなんだ作品でこの作品を見てみたら、もう涙が止まらなくなった。
見ているとしんどいし悲しすぎるし、身が引き裂かれてしまいそうな感覚になってしまった。
でもそんな感覚を得てしまう出来事こそが戦争なんだなあと実感させられた。