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「モンスターペアレント」とは?
2008年7月1日から9月9日まで放送されていたドラマ「モンスターペアレント」。
この作品はタイトル通りモンスターペアレントが題材となった米倉涼子主演のテレビドラマです。
モンスターペアレントというのは沢山の方がご存知だと思いますが、学校などに対して自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者のことを意味しています。
このドラマでは、米倉涼子演じる弁護士が理不尽な要求を突きつけてくる保護者と真っ向から対決するという社会派教育ドラマとなっています。
モンスターペアレントたちは突然やってきます。
教師を教師と思わず、「あんたなんか教師失格だ!」、「教師をやめる確約書を書け!」、などと何時間も罵声を浴びせ続ける非常識な保護者。
こんなモンスターペアレントが一人でもいれば、その学校は崩壊してしまうと言われている。
そんな崩壊した教育の現場に、法曹界から一人の女性弁護士がやって来る。
敏腕弁護士といえども、初めて見るモンスターペアレントの衝撃に、彼女は驚き、混乱し、怒りさえ覚えた。
しかし、彼女は、さまざまな問題に遭遇していくうちに、こう思うようになる。
「これは、教育現場だけではなく、今の日本の問題なのだ」と。
これは、モンスターペアレントたちの無理難題な要求に翻弄される教育現場を舞台にした物語である。
ウィルソン・城山法律事務所に勤める高村樹季(米倉涼子)は、その美貌と優秀さで社内売り上げトップを常に独走する敏腕弁護士。ある日、樹季はボスの城山幸太郎(草刈正雄)に頼まれ教育委員会を訪ねるが、説明もないまま、職員の望月道夫(平岡祐太)に案内されて小学校を回ることに。そこで学校に理不尽な要求をする保護者“モンスターペアレント”の現実を見せられる。驚く樹季は自分のなすべき仕事が何なのかわからないまま、最後のつもりで出かけた小学校で校長(窪園純一)と担任教師の真田(内田滋)と共に保護者の渡辺秋枝(木村佳乃)と対面する。秋枝は遠足の写真に娘が写っている枚数が少ないことをあげ、真田を担任から外すように訴えていた。秋枝の強烈さにぐったりと教育委員会に戻ってきた樹季は、教育長の田川龍之介(角野卓造)から学校と保護者との問題を解決して欲しいと依頼された。城山から頼まれた案件で断れない樹季は、翌日も渋々と教育委員会へ向かう。子供にも教育にも興味がないという樹季に対し、指導主事の三浦圭吾(佐々木蔵之介)は「教育への志がないのならこの仕事は辞退すべき」とにべもない。係長の小山和明(温水洋一)は三浦のことを「教育熱心な人だから」とフォローする。
その後も秋枝は、いかに真田が担任としてふさわしくないかという証拠を言い立て、論理が通じない樹季はいらだちを募らせるが…。
弁護士の高村樹季(米倉涼子)は、上司の城山(草刈正雄)から「仕事で負けるのは初めてでしょう」と指摘されたことに納得がいかず、再び教育委員会の依頼を受けることにした。休日の公園でジャングルジムから落ちた息子のケガは一緒にいた友達のせいで、合わせて学校の安全配慮義務も欠けていたと母親が訴えている事例を三浦圭吾(佐々木蔵之介)と受け持つことになった。休日の出来事で学校に責任はないと問題を軽視する樹季に不満をあらわにする三浦。
さっそく問題の小学校へ向かった樹季、望月道夫(平岡祐太)、三浦は担任教師の野口恵美子(紺野まひる)から事情を聞く。母親の川本好子(南野陽子)は、授業中にもかかわらず教室に押し掛けて「息子が休んでいる間は相手の子供も休ませろ」と要求し、さらに恵美子の携帯電話に深夜まで電話をかけてくるという。やがて学校にやってきた好子は、学校の管理教育の甘さと教師の怠慢を指摘。相手の子供を休ませても問題解決にならないという樹季に、好子はさらに要求をエスカレートさせてきた。あまりの極端な要求に「モンスターペアレント」と言葉を発してしまった樹季に好子は激怒。謝罪を迫られ、樹季は屈辱に耐えながら頭を下げる。その夜、教育長の田川龍之介(角野卓造)の提案で樹季の歓迎会が開かれるが、別の小学校で行われる劇「赤ずきん」を担当している小山和明(温水洋一)の元には配役に異論があると保護者からの電話がかかってきていた。
ある日、樹季のもとへ恵美子の事実無根の中傷文が学校中の保護者にメールされたと報告がきた。名誉棄損で訴えるべきだと推す樹季だが、泣き崩れながらも好子に怯える恵美子はそれを拒否する。その数日後、望月に呼び出され教育委員会へ駆けつけた樹季の前に、恵美子と校長の鈴木重明から1通の内容証明郵便が差し出された。そこには好子からの常識を超えた要求が記されていた。正々堂々と法的に戦おうと息巻く樹季だが、三浦は和解策を考えるべきだと譲らない。裁判では解決できない問題もある、というのだ。
後日、三浦に促されて樹季らは好子の家を訪ねるが、門前払いをくらう。すると仕事から帰ってきた英二(今井朋彦)に遭遇、場所を移して話をすることになった。英二は好子の訴えが度を過ぎていることを理解していると言う。冷静で真摯な英二の態度に、話し合いの余地があると感じた三浦だったが、英二は「原因の一端は自分にあると思う。自分は好子の考えに従う」と言い始め…。
高村樹季(米倉涼子)は、望月道夫(平岡祐太)と共に給食費未納問題を扱うことになった。訪ねた小学校で子供たちと給食を食べるはめになった樹季は、「給食が大好き」とおいしそうに食べる生徒の寺本優斗(松井瑛介)と仲良くなる。その頃、給食費を払っている保護者から払っていない人や学校の対応の抗議を受けていた校長は、樹季に未納率ゼロを目指すため、未納している保護者と会ってほしいと依頼する。取立てのような仕事に不満げな樹季だが、望月になだめられ、各家庭を回る学年主任の小西(杏野さや)に渋々と同行することに。
最初に向かった富永家では、母親のみゆき(MEGUMI)が対応。うっかり忘れていたというみゆきは、今は持ち合わせがないから明日振り込むと約束をする。あっさりと解決したことに喜ぶ樹季だが、入れ替わりで来た宅配ピザ屋にみゆきが代金を支払っているのを見て閉口してしまう。次に行った森本家では、給食制度に反対だからと払わない言い訳を並べる母親と対面。最後に訪ねた寺本家は留守だった。母親の香代(奥貫薫)は学校行事に積極的に参加する保護者で、昨年までは給食費も払っていたという。未納の理由がわからず首をひねる小西。家では、居留守を使っている香代が樹季らの様子を息を殺してうかがっていた。収穫なしの結果にぐったりする樹季。弁護士と教育委員会の仕事の両立で過労気味だった樹季は、帰りに立ち寄った公園でそのまま気を失ってしまう。
翌日、大事をとって家で休養していた樹季の元へ望月が訪ねてきた。望月は樹季のために食事を作ってやる。書類を渡すために樹季の部屋にやってきたアソシエイトの園部愛理(堀まゆみ)はその光景に驚く。同じ頃、小西は給食費が振り込まれていないことでみゆきに電話をしていた。夫・伸之(東幹久)とパチンコ店にいたみゆきは適当に受け流してさっさと電話を切ってしまう。続いて電話した香代は電話に出なかった。
数日後、やはりみゆきからの振り込みはないままだ。話をするために再び小西と富永家に向かった樹季と望月。樹季は警戒心を抱かせないために弁護士であることは伏せてみゆきと伸之と対峙する。「義務教育なのにお金を取るのはおかしい」「給食を出してくれとは頼んでない」「給食がまずい」など屁理屈を並べたてる伸之とみゆきに怒りを募らせる樹季。結局、支払いの約束がとれないまま家を後にする。
続いて行った寺本家は灯りがついてるにもかかわらず応答がない。つい寺本家の前で「親なら払いなさいよ!」と毒づいてしまった樹季は、自分たちをにらんでいる優斗に気づく。後日、小学校へ来ていた樹季は寺本優斗からサッカーボールをぶつけられた。さらに「鬼ババァ!」と言い放ち走り去る優斗の姿が樹季は気にかかる。そして今度は、富永夫妻が樹季のもとへ乗り込んできて…!
いつものように弁護士業務をこなしていく高村樹季(米倉涼子)は、ミスをした若いアソシエイト・松岡を厳しく叱咤する。そんな中、樹季はクラインアントの代議士に紹介され、病院を経営するエリート医師の江藤克己(哀川翔)と知り合う。
ある日、望月道夫(平岡祐太)からのSOSを受け教育委員会へやってきた樹季は、子供に掃除をさせるなと訴える親や子供に奇抜な格好をさせるのを控えて欲しいというお願いをかたくなに拒否する親の対応をする。ぐったりとした樹季に望月はさらに個人的に相談したい事例があると申し出る。保護者がエリートだからエリートである樹季しか対応できないとのおだてに気を良くした樹季は引き受ける。望月と共に小学校へやってきた樹季は、頻繁に授業を見に来ているという保護者と対面。それは江藤だった。
放課後、江藤と面談をするが、江藤は学校の教育レベルが低いと担任教師の寺田(少路勇介)の授業を批判。分数の教え方の甘さや漢字の書き順の違いを指摘していくが、樹季は江藤に同調するばかりだ。教育委員会に戻り、望月が責めると樹季は江藤の言うことは正論だと突っぱねる。一方、小山和明(温水洋一)は江藤の名前を聞いて動揺する。
後日、江藤の病院に人間ドックにやってきた樹季は、江藤が病院の若い医師のミスも許さず厳しい姿勢を貫いていることでますます同調するが、息子の成績が上がらないのは寺田のせいだと断言したのには思わず閉口してしまう。
その後も江藤の授業監視は続き、クラスでは江藤が現れると生徒たちのテンションが下がるようになる。そんなある日、教育委員会にやってきた江藤は息子に図工の授業の代わりに計算ドリルをやらせるように要望してきた。三浦圭吾(佐々木蔵之介)が図工も重要な授業であると説明するも、医師を目指す息子に図工は必要ないと江藤は聞く耳を持たない。そんな江藤に樹季が違和感を感じ始めていた矢先、松岡から退職依頼のメールが届いた。一方、学校では江藤が寺田を呼び出し、テストのように問題を解かせていた。制限時間内に問題の解けない寺田を責め、大量の問題集を渡す江藤。すっかり元気をなくした寺田は学校を休んでしまい、教育委員会にやってくると自分は教師を続ける資格がないと肩を落とす。すると小山が「江藤さんが厳しいのは自分のせいなんです」と頭を下げ、8年前の出来事を話し始める…。
民間人校長の講演を視察することになった高村樹季(米倉涼子)と望月道夫(平岡祐太)。元大手通信会社勤務のやり手だった校長・友竹真知子(前田美波里)は、講座で地域密着型の開かれた学校を目指していると話し、保護者にサポーター集団ができるほど多大な支持を得ていた。そんなある日、友竹が樹季を訪ねてきた。友竹に1人の保護者の対応に困っていると相談を持ちかけられた樹季は、何か気になっているような教育長の田川龍之介(角野卓造)の許可を得て問題を一任される。
友竹同席の中、問題の保護者・梶田清美(猫背椿)と対面する樹季。清美は息子の拓人が理不尽な理由で担任教師の加川信二(古山憲太郎)に殴られたことをあげ、加川を辞めさせて欲しいと訴える。友竹は事実を確認したうえで判断するとその場をとりなすが、樹季や望月の面談で加川は暴力の事実を一切否認。「早く帰るよう促して肩に手を置いただけ」という加川に、友竹はさらに厳しく追及し、樹季になだめられるほどだった。同じ頃、友竹サポーターの保護者たちは清美の行動を批判していた。
教育委員会の仕事で多忙な樹季を、同僚の加藤(眞島秀和)は「このごろ変だ」と指摘。結婚の話を持ち出すが、樹季からは「今は相手がいない」とあっさりかわされる。
友竹の報告に納得しない清美は感情的に抗議。拓人から聞き取りをしようという樹季からの提案も「拓人が精神的に参ってしまう」と拒否する。帰る清美を「あんな人じゃなかったのに」と見送る友竹の言葉にひっかかりを感じた樹季はファイルを確認。清美が過去にも様々な要望を出していることを知る。その内容は樹季からすれば度を越していたが、三浦(佐々木蔵之介)は「子供の安全と健康のための当然な要望だ」と反論する。望月は樹季が清美に対して冷たく、友竹寄りの反応をしがちなことを懸念する。
数日後、樹季は友竹から呼び出され、清美から訴えると言われたと再び相談を受けた。戸惑う友竹に樹季は法廷で決着をつけた方がいいと後押しをする。そんな折、匿名のたれこみにより週刊誌に『カリスマ校長に牙をむくモンスター主婦』との記事が掲載された。イニシャルになっているものの友竹と清美であることは明らかで、他の保護者たちが友竹をかばい清美に非難の目を向けるようになった。拓人もいじめられるようになり、どんどん孤立していく清美の前に、友竹が現れ優しく声をかける。
後日、友竹と清美がそろって教育委員会にやってきた。拓人のケガは鉄棒から落ちたもので、加川の暴力は誤解だったと意見を一転させた清美に驚く樹季と望月。友竹も笑顔でこれ以上問題を大きくしたくないと話す。和解したように見える2人だったが…。
依頼を受け小学校にやってきた高村樹季(米倉涼子)と望月道夫(平岡祐太)は、担任教師の武藤春樹(高橋光臣)が娘の実咲を誘惑していると抗議する父親・松永修一(相島一之)と対面する。修一は学校行事の遠足の行く先や乗り物にまで口を出し、あげくこっそりとついてきてしまう過保護ぶりで、今回も「イケメンの武藤は子供たちの集中力を削ぐから担任を降ろして欲しい」とまで言い出す始末。
翌日から1週間の休暇を前に仕事の引き継ぎを済ませた樹季のもとへ望月から連絡が入る。修一の件と聞き断ろうとするが、武藤の名前を聞きいそいそと小学校へ向かう樹季。次の日曜日に娘が友達と水族館へ行くが、修一自身はゴルフで同行できないため、付き添いを頼んできた。武藤は修一に拒否され、校長と望月はそれぞれ外せない用事があり、樹季は渋々と付き添いを了承する。
日曜日、子供たちと水族館へ行った樹季は、実咲からお弁当のおにぎりをもらう。実家の父の看病のために帰郷しているという母親の話題になると「パパがそう言ったんですか?」と聞き返す実咲を不思議に思う樹季。
またしても修一が学校へやってきた。変質者が小学校に乱入した新聞記事を読み、至急対策を立てろと息巻く。24時間の警備員配置や監視カメラ設置などを訴え、それが無理なら教師が生徒を1人1人家まで送れという。さらに数日後、他県で男性が女性に抱きつくという事件をニュースで見た修一はすぐさま学校に電話を入れ実咲の無事を確認。大丈夫だと報告しても、もう1度確認しろ、実咲の声を聞かせろと要求が次々に飛び出してくる。
そんな折、望月を通して修一に呼び出された樹季。実咲から「高校生になったらピアスを開けてもいいか」と聞かれ、反対したら口をきいてもらえなくなったと気にやみ、いつか実咲に“ウザイ”と言われるんじゃないかと先々の不安まで樹季に相談する。返事に困りうんざりする樹季。
その数日後、学校にかなり慌てた様子の修一から連絡が入る。下校時間がとっくに過ぎているにもかかわらず実咲が帰ってこないというのだ。実咲の行方不明の連絡を受けた樹季は…。
占いを信じるなんて馬鹿らしいと公言する高村樹季(米倉涼子)が対面した保護者は、未来が見えるという藤巻類子(室井滋)だった。類子は、担任の甘粕七海(松木里菜)に3日後に迫った遠足で子供たちが熱さに苦しんでいる様子が見えたと日程変更を何度も要求していた。信憑性に欠けると受け流す樹季に、類子は親戚の離婚やスーパーの倒産も言い当てたと豪語し、日程を変えなければ娘の綾音(福原遥)は遠足を欠席させると断言。さらに、樹季に頭上に注意するようにと言い残し去っていく。過去にも似たような根拠のない訴えで被害をこうむっている事実に呆れる樹季だが、七海が好みのタイプの望月道夫(平岡祐太)はやけに熱心に助けを求め、三浦圭吾(佐々木蔵之介)も「何か見落としていることがあるのではないか?」と相変わらずの発言ばかり。そんな中、頭を机にぶつけたり、棚からお菓子の箱が落っこちてきたりが続いた樹季は「偶然」と笑い飛ばしながらも類子の言葉が頭をよぎり不安になる。
後日、遠足の帰りのバスでクーラーが故障したことを聞きつけ予感は当たったと自信満々で学校にやってきた類子は、明日の登校時の校門付近に赤いものが飛び散っている様子が見えたと言い、警備体制の強化を依頼する。翌朝、人手不足のために通学路の警備に駆り出され、教員や保護者と共に校門で交通安全の旗を手にする樹季と望月の姿が。不満いっぱいの樹季の前に、ヘルメットとプロテクターを装着し、執拗に周囲を警戒しながら登校してくる類子と綾音が現れた。呆然とする樹季だが、道を渡ろうとした綾音に高校生の乗る自転車が突っ込んできた。とっさに綾音をかばい校門の塀に身を寄せた樹季。接触事故にならずに済んだが、樹季のスカートには塗りたてだった赤いペンキがべったりと付いた。予感は当たったと確信した類子は授業を休ませると言い、引き止める七海の声も聞かず、おとなしく従う綾音を連れて帰ってしまう。
その後も「腹痛に苦しむ姿が見える」と給食を中断させたりと、類子の思い込みがエスカレートする中、ついにクラス替えを要求してきた。綾音がクラスメートの男子・剣持(大朏岳優)にいじめられているから、別のクラスに入れて欲しいという。連日の話し合いでも樹季や七海らの説得に耳を貸さない類子は、要求が通るまでは欠席させると綾音を連れて帰ろうとする。何か言いかけるも黙って類子についていく綾音。樹季は、綾音を見送る剣持が「あいつ、かわいそうなんだ」とつぶやいた言葉を聞き…。
ここ数カ月で高村樹季(米倉涼子)の弁護士としての本来の業績が落ちていた。心配する城山(草刈正雄)は教育委員会の仕事から手を引くように助言するが、樹季は返事を保留する。そんな中、望月道夫(平岡祐太)から新たな依頼がきた。相手は“カリスマ小学生”と呼ばれ、子役タレントとして活躍する太田桃花の母親・祐美(三浦理恵子)で、娘に勉強は必要ないから宿題を出すなとクレームを出し、欠席が多いことも仕事の方が大事だと、学校の説得には耳を貸さないという。三浦圭吾(佐々木蔵之介)の「特別扱いせずにくれぐれも個人授業はさせないように説得しろ」といういつも以上に厳しい口調と、田川龍之介(角野卓造)直々の依頼もあり、学校に向かう樹季と望月。
なんとか祐美を説得しようと試みる樹季だが、何を言っても祐美の意見は変わらない。すると担任の中川功(佐藤二朗)が放課後や日曜を使っての個人授業を申し出た。祐美も渋々ながら納得し、樹季たちは教育委員会へ戻るが、報告を受けた三浦は猛反対。説得しなおすよう怒鳴って出て行ってしまう。あまりの三浦の剣幕(けんまく)に望月も辟易(へきえき)するほどだった。
その日の夕方、三浦は学校帰りの中川の前に現れ「個人授業は絶対にさせない」と強い口調で言い切るが、中川は涼しい顔をして去っていく。何も言い返せず、中川の帰っていく後ろ姿を見ながら教員だった頃の不幸な事件が思い出され、いたたまれない三浦。
一方、樹季は城山から重役ポストへの内示を受けた。明後日に行われる取締役会議で発表することになり喜ぶ樹季は、そろそろ教育委員会の仕事から手を引くタイミングだと田川を訪ねる。ところが反対に田川から三浦の悲しい過去を聞かされ、何も言い出せないまま学校へ向かう。それはある意味、三浦のための行動でもあった。学校では望月が祐美を相手に説得をしていたが相変わらずの堂々巡り。樹季は、選ばれた人間の桃花だからこそ、他の生徒の模範になるように個人授業をせずに祐美と共に頑張るように説得する。樹季の巧みな言葉にのせられ渋々ながら納得する祐美だが、中川は樹季をにらみ続けていた。
弁護士事務所の取締役会当日。間もなく会議が始まろうという時に望月から電話が入った。結局中川が個人授業をすることになり、それを知った三浦が飛び出していったというのだ。取締役会の時間が迫るなか、三浦のことも気になる樹季だったが…。
高村樹季(米倉涼子)は自らの役員就任を発表する予定だった取締役会議を三浦圭吾(佐々木蔵之介)の一件で無断欠席。城山幸太郎(草刈正雄)から呼び出され、いずれ責任を取ってもらうと告げられる。一方、教育委員会でも三浦の逮捕が望月道夫(平岡祐太)、小山和明(温水洋一)、相原エリサ(大友みなみ)を沈ませていた。そんな空気を変えようと無理に明るく振舞う樹季は、3人にはっぱをかけ積極的に仕事に取り組むが、小山とエリサはささいなことでもめ始める。
娘の樹里亜が髪を茶色に染めパーマをかけているのは個性で誰にも迷惑はかけていないと言い張る保護者・相沢美千代(川島なお美)と、「常識的に小学生らしい髪型にするべき」と美千代の言い分を認めない担任の植松省吾(小倉久寛)が対立。お互い譲ることなく、間に入った校長はオロオロするばかりで話し合いは平行線をたどっていた。美千代はこれまでも学校で禁止している携帯電話を持たせたり、学校を休ませて旅行に行こうとしたりと昔気質の植松と何度も対立しており、話し合いに立ち会った樹季や望月が何を言っても状況は変わらなかった。そんな折、樹季は田川龍之介(角野卓造)から三浦の弁護を頼まれる。刑事事件は専門外でもあり、返事に困る樹季。
ある日、樹季は学校帰りの樹里亜が英会話教室の隣にあるゲームセンターやマンガ喫茶のある雑居ビルに入っていくのを目撃。月2万円もお小遣いをもらっている樹里亜のことが気にかかる。
三浦不在の教育委員会では、小山とエリサがささいなことでもめ、ぎくしゃくした雰囲気になっていた。そんな中、三浦の接見に行った樹季は、何事かを考え込むようになる。そして城山に教育委員会の仕事が楽しくなっていること、今まで知らなかった自分に出会えたことを告げる。
そんなある日、美千代が樹里亜のお金が盗まれたと学校に怒鳴り込んできた。朝渡した5万円が帰宅後にはなかったことを訴え、クラス全員の事情聴取を要求する。一方、弁護士事務所では樹季が提出した書類を見た城山が樹季を呼び出していた…。
高村樹季(米倉涼子)は城山(草刈正雄)との約束で、三浦圭吾(佐々木蔵之介)の弁護を引き受ける代わりに教育委員会の仕事から手を引くことを田川龍之介(角野卓造)に告げに行く。話が終わると、いつも通りにすっかり慣れた様子でモンスターペアレントの対応をしていく樹季だが、その日の仕事が終わると望月道夫(平岡祐太)らに仕事は「今日まで」と言い去っていく。追いかけてきて不安を口にする望月に樹季は「これからは自分で考えなさい」と告げる。
本来の弁護士の仕事に戻りバリバリと働く樹季。教育委員会では、望月と小山和明(温水洋一)がサッカー部の息子をレギュラーにするように顧問教師・夏目祐樹(正名僕蔵)に迫る母親・倉橋友恵(雛形あきこ)の対応に出かけるが太刀打ちできないでいた。一方、樹季は原告である中川の弁護士である竹村(神尾佑)と面会する。樹季は中川の治療費や休業補償費を支払う条件で示談を要求するが竹村は失笑。三浦の懲戒免職と1千万円の損害賠償を要求し、通らない場合は裁判に持ち込むと宣言。
その後も友恵の執拗な攻撃は続き、仕事も思うように進まず、2カ月後に控えた結婚式の準備もできないまま、心身ともにまいっていく夏目。対処できずに困っていた望月も樹季に相談したい気持ちを我慢していた。そんな中、樹季は三浦と接見。すっかり憔悴して覇気のなくなった三浦を励まし、三浦の娘のためにも不起訴にすることを約束する。その帰り、バーに立ち寄った樹季はマスター(風見しんご)が「こんな時こそ家族が必要なのに」という言葉を聞いて何かを思いつく。三浦の元妻・智子(筒井真理子)を訪ねた樹季は、中川の犯罪を立証するために協力を願い出る。一度は断る智子だったが、中川のことが記されている娘の日記を樹季に手渡した。日記を頼りに中川の被害にあった生徒を訪ねて歩く樹季。
その頃、夏目は久しぶりのデートも友恵から邪魔され、クラブの顧問を辞退しようとしても校長に責められるなど、どんどん追い詰められていた。校庭で1人たたずむ夏目を見た望月は励ますつもりで「もうひと頑張り」と声をかけるが、「教師の気持ちがわかるわけない」とかえって反発されてしまった。落ち込んだ望月はつい樹季に電話してしまう。樹季はいつもの口調で「私の相棒だったんだから自信を持ちなさい。あなたは1人じゃないのよ」と、さりげなく励ます。
樹季の言葉を受け、対応に再び乗り出した望月は必死の説得でなんとか友恵を納得させた。友恵と笑い合いながらサッカーを応援する望月。ところが、婚約者から解消を言い渡され茫然自失の夏目は、そんな2人の様子を目撃、信じられない事件に発展する!
高村樹季(米倉涼子)は教育委員会の仕事から手を引いたものの、逆恨みで教師から刺され意識不明の重体の望月(平岡祐太)のことや解決に至っていない三浦(佐々木蔵之介)の件が頭から離れず仕事が手につかない。そんな樹季に城山(草刈正雄)はビッグビジネスとなる新しいクライアント、宮園清三(西岡徳馬)との案件を任せる。一方、教育委員会には宮園の妻・貴代(高橋ひとみ)率いる保護者の集団が、続く不祥事に苦情を訴えていた。数カ月前、息子の内申書の書き換えを教育委員会に強く願い出るも屈しなかった田川(角野卓造)に怒りを抱いていた貴代は、ここぞとばかりに田川を責め、教育委員会の膿を一掃するとまで言い出した。市の助役(徳井優)からは高額納税者である貴代とはうまくやるように嫌味を言われながらも、問題を放り出して辞するわけにはいかないとひたすら耐える田川。
ある日、樹季は貴代から田川を辞めさせる協力を頼まれた。大手クライアントである宮園の妻からの依頼を断ると、会社に大損害を与える可能性もあり、困惑する樹季。そんな中、週刊誌に教育委員会がすべての保護者をモンスターと称し“モンスターペアレント撃退マニュアル”を作成しているとの記事が掲載された。騒ぎは大きくなり小山(温水洋一)やエリサ(大友みなみ)はマスコミ対応に追われることに。助役からマニュアルを手に入れた貴代はそれを田川に突きつけ説明会開催を求めた。そこで納得いく答えが出ない場合は、田川の辞任と教育委員会の保護者運営を要求するという。話を立ち聞きしていた小山とエリサは呆然とする。
一方、樹季は田川の旧友でもある城山に記事が掲載された週刊誌を差し出し教育委員会が困難に陥っていることを訴えるが「見守るしかない。あなたが心配することではない」と一蹴されてしまう。教育委員会での日々を思い出し、何も手助けできない自分に落ち込む樹季は、望月が入院している病院に向かい自分がなすべきことは何か、自問する。
保護者への事情説明会の日、田川はひとり壇上で貴代ら保護者のグループから糾弾されていた。不起訴となり釈放された三浦はその足で会場に向かう。そして樹季は…。
高村樹季 … 米倉涼子
望月道夫 … 平岡祐太
三浦圭吾 … 佐々木蔵之介
小山和明 … 温水洋一
時任昭雄 … 風見しんご
加藤和臣 … 眞島秀和
園部愛理 … 堀 まゆみ
相原エリサ … 大友みなみ
城山幸太郎 … 草刈正雄
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感想
このドラマはすごく見応えのある作品に仕上がっていた。
物語の中では大人同士の問題として解決できない歯痒さや、大人だけの考えで突き進んでしまうと救われるべき子供が取り残されてしまう危うさなど、リアリティのあることに真摯に向き合っていた作品。
この作品を通して子育てをしていなくてもいろんなことを考えさせられるし参考になった、
最近の日本では教育について考えさせられることも多くなった中で、このドラマは教育について真面目に考えられて作られた作品ですごく良いドラマになっていると思う。
たくさんの人にこの作品を通して日本の教育について考えてもらいたいと思った。
この作品を見ながら親になって自己中な人はきっと子どものころから自己中だったのだろうかと感じる。
我が子のことを溺愛するのは悪くないことだけれど、その程度は限度とモラルを問われるもので、子育て中の私に大きな刺激を与えられた作品になっていた。
「子供大人を見ている」この言葉でこのドラマだけではなくよく聞く言葉で、すごく身にしみる言葉。
子育てをしていく上でこの言葉を胸に励んでいきたいと思った。
まとめ
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