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あらすじ
名門大学に通う森中領は日常に退屈し、無気力な日々を送っていた。ある日、バイト先に現れた美しい女性に導かれ、領は娼夫・リョウとして働くことに。最初こそ戸惑ったリョウだが、仕事を通して女性の持つ欲望の奥深さに気づき、やりがいを見つけていく。
登場人物
森中領(リョウ):松坂桃李
「女もセックスもつまらない」と思っている名門大学生。言い寄ってくる女性はいるが、好きになれる相手には出会えない。だが御堂静香と出会って、考えが変わっていく。彼女に褒められたい、評価される男性になりたいと思うようになる。
御堂静香 :真飛聖
会員制ボーイズクラブ「クラブパッション」のオーナーであり、咲良の母親。人には言えない秘密がある。
咲良: 冨手麻妙
静香の娘。生まれつき耳が聞こえない。「クラブパッション」で働く前の適性試験の試験監督をつとめている。
平戸東(アズマ) :猪塚健太
同じ娼夫。領を「素質がある、君はこの仕事向いている」と見抜く。VIP向けの特別な娼夫となっており、傷みを受けることで快感を感じるマゾヒスト。
白崎恵:桜井 ユキ
リョウの大学の同級生。リョウのことがすき。
田嶋進也(シンヤ):小柳友
リョウの幼馴染みで、ホストをやっている。
イツキ :馬渕英里何
りょうにとって二人目の顧客
主婦 :荻野友里
セックスレスに悩む主婦。
紀子: 佐々木心音
わけあり夫婦の妻の方。
ヒロミ :大谷麻衣
リョウの初仕事の相手。
ギャル風の女 :階戸瑠李
冒頭でリョウと一夜の関係を結んだ女。
泉川 :西岡徳馬
わけあり夫婦の夫の方。
老女 :江波杏子
70歳の誕生日にリョウを買った老婆。
見どころ
濡れ場
女性に対する誠実さを感じます。避妊具の装着と解除をしっかり見せる辺りが素敵です。セックスシーンが、男性用AVのように見ていて痛そうな前戯は気になりましたが、セックスを通して人間(女性)を知る、自分と女性の人生を慈しむということに主眼を置いているのは伝わります。
「女性の感じ方は一人一人全部違う」
そして、その台詞を裏付けるように登場する女性のエクスタシーのポイントが全て異なっています。世間から「変態」「おかしい」と見なされるような行為でも、やってる本人がそれで満足感を得られるなら、世間に迷惑をかけない範囲でやってる限りは、それに羞恥心や罪悪感を抱く必要はまったくない、と思えます。
リョウを演じた松坂桃李
冒頭から始まるセックスを終えた翌朝のリョウの目は、全く光の見えない真っ黒な目をしています。あぁ、この男の子はこの世の中に対して不感症なんだ、期待とか夢とか全く持ち合わせて無い子なんだ、と感じさせる目。あわせて『女なんてつまんない、セックスなんて手順の決まった面倒な運動』という無感動な台詞から、沢山の女性との出会いで変わる様を描いていく物語なんだと、そう期待しながら物語に没入できます。
リョウは10歳で母親を亡くしています。それがずっとトラウマになって、同時に彼が年上の女性に惹かれる原因にもなっています。そして次第に、雇い主・静香に亡き美しい母を重ねはじめます。いろいろな女性と情事を重ねながら、母の面影を求めています。
そして仕事を通じ、リョウはひとりひとりの女性たちと向き合って女性の人生や女性となりを知っていく。それぞれが喪失感や苦しみを抱きながら、生きているんだ、と理解し、「女なんてつまんない」という概念も覆します。最初は死んだような目をしていたリョウが徐々に表情も変わり、生き生きとしてくる。この辺の「目力」と、表情の変化がよかったです。見事な演技力だと思いました。
感想
とにかくこの主人公を松坂桃李さんが演じたということがただただ衝撃的でした。松坂桃李さんの俳優としての覚悟のようなものを感じる演技でした。ただ、女優さん含めキャストの皆さんがせっかく身体をはって挑んでいる作品なので、ストーリーがもう少し入り込めるものだとよかったのにと思います。目を背けたくなるようなシーンも多く、それでも何か伝わってくるものがあるはずと信じて最後まで見ましたが、見終わってからもどうしてこの作品に松坂桃李さんが出ようと思ったのか理解ができませんでした。設定的に女性の扱いに慣れているはずの役でしたが、そんなことをされても女性は気持ちいいというよりも痛いでしょうというような動きが全体的に多く、そこが見ていて気になってしまいました。ストーリー的にも何を伝えたいのかいまいちよく分からず、こういった作品なら主人公の虚無感とかをセンチメンタルに描いて美しい映像になっていると思って見たのですが、残念ながら期待していたような美しさを感じることはできませんでした。女性もたくさん出てくるので1人くらい共感できる登場人物がいるかと思いましたが、誰にも共感することもできず最後まで感情移入できませんでした。
この作品は世界観が独特で、見ていて引き込まれていくところが良かったです。領はミステリアスな雰囲気で、何を考えているのかわからない感じがとても魅力的に感じます。
領がいろんなタイプの女性と体を重ねていくのは、とてもインパクトが強かったです。それぞれいろんな悩みや抱えているものがある中で、領の存在というのは大きいと思います。
領自身もどんどん成長していくところが印象的です。
女性たちと向き合っていき、色々な経験をしていくのが領を変えていくように思います。領の大人の色気が見ていて美しかったです。どこか切ない表情もいいなと思います。
女性たちのいろんな想いを、領が忘れさせてあげるような感じがします。体を重ねて少しでも楽になればという領の想いを感じます。男性として領の堂々とした姿が、とてもかっこよかったです。領の魅力がどんどん溢れていく感じが見どころです。
不思議な世界だけどその中にある、愛や人間味を感じることができます。非現実的なところも、この作品だからこそ楽しむことができます。大人なムードもあって、どこかハマってしまうところがいいなと思います。
領の繊細なところも注目ポイントです。いろんな感情になる作品です。
松坂桃李さん主演映画ということで、最初あまり興味はなかったものの、クチコミではなかなか辛口なことを書かれているので1度視聴してみました。
すると確かに何故辛口になるのか、ところどころ分かるところがありました。男性監督特有の男性目線でしかない女性の描き方が辛口で書かれる部分なのだろうな、と感じました。
確かに松坂桃李さんは色っぽいですし、女性たちも美しく素敵な方ばかりでしたが、なんだかどことなくアダルトビデオっぽいところを抜け出せない感じがします。原作もそんな感じなので仕方ないのかもしれませんが、もっと女性を大切に扱った感じで描いて欲しいなぁと感じました。ただ同じ男娼の男性との絡みはやはり素敵で、そこだけはなんだか女性向けにした感じがしました。
雰囲気だったり、世界観はなかなか素敵で引き込まれる物はありました。しかしなんだか女性へのリスペクトはあまり感じられず、女性を蹂躙することしか感じない世界観は少し違和感を感じました。
主人公に片思いをしていた彼女ともそういった関係になってしまうのも、なんだかそこだけは辛いシーンに感じました。一気に違う世界の人間になってしまった、そういった悲壮感を感じずにはいられないシーンでした。
嫌いではないですが、2度目の視聴はないかな、と言った感じです。
原作は全く読まず、元になった舞台も見ていません。育児ブロガーの人がとにかく良かったとイラストで紹介していて気になり有料でしたが家で見てました。子供か寝ているときでよかったです。全編子供とは見られません。久しぶりにこんなドキドキすることはありませんでした。松坂桃李くんは決してすごくイケメン!というわけじゃないし、ムキムキの体ではないけどそれが反対に良い。普通の大学生のどこにでもいそうなお兄さん的でよかったです。官能的ででもどこか弱そうで脆くて守ってあげたくなるようなオーラを感じました。戦隊モノで戦っていた彼には程遠いイメージでしたがとても体を張った演技です。松坂桃李くんだけでなく他の女優さんとかも。それぞれの女性たちにはそれぞれの性癖があり、それをうまく突く彼の魅力。女性たちの嬉しそうな笑顔、満足した笑顔はすごかったです。男性同士のシーンもありますが嫌な感じもなく、美しく感じました。真飛さんも他の女優さんと同じように脱いで欲しかったけどダメだったのかな?それでもとても官能的なシーンでした。最後少し虚しさもありながらも人の欲というものはそこつかないなぁと思ってため息が出ます。原作もぜひ読みたいです。
リョウ役の松坂桃李さんが体を張って演じていました。この映画の撮影で彼は新境地を開いた気がします。セリフは少ないですが、それくらい衝撃的な内容でした。一度見ると忘れることができません。濡れ場が多く、そのパートナーが変わる度に違う表情を見せてくれます。静香の娘役の女優さんが特に印象深かったです。全編の雰囲気は照明を落とした暗めの印象ですが、そのおかげでリョウの色気が十二分に伝わります。リョウは夢を持たずただ平凡に過ごしてきた大学生活が、このバイトで人生の目標を得たような気がします。最初は、惰性的に仕事をこなしていましたが、VIPクラスに昇格する前後の変化を見て欲しいです。彼のライバルと言えるアズマ君も強烈でした。彼もリョウ同様イケメンですが、ある種トラウマを植え付けられます。リョウの大学の友人との関係性は、過去に別れを告げてるようで切ないです。リョウが静香に惹かれていく背景も然りです。少し屈折した人たちが静香の元に集まった気がします。シンプルに言えばリョウの成長物語ですが、彼を翻弄し、彼に翻弄される人たちを見るのも楽しい作品です。ストーリーよりも、雰囲気重視を大事にした芸術的な作りになっていました。
松坂桃李さんがエロい。演技が妙にリアルでまだ若いのに何故こんな演技ができるのかはずかしさはどこかに捨ててきて根性があるなと思います。僕を買って下さいという謳い文句ですが数々の女性との絡みが多くびっくりしてしまいました。今までは爽やかな役や普通の青年の役が多かったのでこの映画を機に一肌脱げて成長されたのではないでしょうか。主人公の領が成長する過程と実際に桃李くんは一緒に成長したようにおもいます。たくさんの俳優さんがいる中選ばれる男にこの映画を通して垢抜けましたね。母親と数々の女性を重ねて身体をまじ合わせることで母親に受け入れられたように感じていく。今までありそうでなかったこの作品は単なるAVのような映画ではなく奥深いストーリー性を持った素晴らしい作品だと思いました。女性のキャストも美人さんが勢揃いしていてエロいシーンが美しいので映像としては見ていて国宝級だとおもいます。とおりくんの演技が演技じゃない気がしてきて見終わった後も余韻が覚めやらぬといった状況でした。深い深い母親の愛情を女性と触れ合うことでしか感じ取ることができない男のリアルと女性の裏側に抱えたおもいが交差してまた見たいと思う映画でした。
まとめ
これは何の生き甲斐をなく生きていたけど、女性の本当の望みを叶えてあげることに生きがいを感じるようになった男の物語です。
主人公であるリョウは次第に、女性へのリスペクトが芽生えていきますが、それは若くして亡くなった母への思慕の念からも来ているのだと思います。
「女なんてつまんない」という概念を覆し、死んだような目をしていたリョウが徐々に表情も変わり、生き生きと人間らしくしなっていくところに注目してみてください。