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「陸王」とは?
このドラマは池井戸潤さんの「陸王」という小説が原作となっており、2017年10月に役所広司さん主演でテレビドラマ化されました。
歴史ある足袋製造会社では、業績が低迷しており資金繰りに悩んでいる。
そんな時にランニングシューズの開発プロジェクトを立ち上げ、資金難や思わぬトラブルなど様々な試練に直面しながらも、ランニングシューズの開発に邁進していきます。
様々な試練に直面しても、 理想のランニングシューズの開発に成功するのか!?
名セリフ・名シーンが詰まった見応えばっちりな作品、是非ご覧ください!
役所さんが演じる宮沢紘一は、埼玉県行田市にある老舗足袋業者の四代目社長として日々奮闘していたが、年々先細る足袋の需要から、資金繰りに悩む月日を過ごしていた。そんな折、銀行担当者とのやり取りを通じて、新規事業への参入を考え始める。それは、会社を今より大きくしたいという気持ちより、新規事業がなくては、この先会社の存続自体が危ぶまれるという危機感から始まったものだった。そしてその事業とは、足袋製造でこれまで培った技術が活かせる、“裸足感覚”を追求したランニングシューズの開発だ。
しかし、従業員20名余りの地方零細企業にとって、それは苦難の道のりだった。新製品を開発するにはあまりに乏しい資金、人材、開発力—。更には、世界的に有名なスポーツブランドとの競争。何度も挫けそうになる宮沢だが、その度に家族が、従業員が、取引先が、銀行の担当者が、そして知り合いを通じた新たな人脈が彼を救う。
果たして、ランニングシューズの開発は成功するのか? そしてその先に「こはぜ屋」の未来はあるのか!?
たった一つの商品を愚直につくり続けてきた製造業者が、仲間との強い結びつきをバネに今、一世一代の大勝負に打って出る!!
TBSが満を持してお送りする感動の企業再生ストーリー!!
2017年は1月1日から走り出すランナーとともに、『陸王』が全力疾走します!!!
埼玉県行田市にある足袋製造会社「こはぜ屋」。その四代目社長・宮沢紘一(役所広司)は、年々先細る足袋の需要から今日も資金繰りに頭を悩ませていた。 そんなある日、メインバンクである埼玉中央銀行へ、追加融資の相談に訪れた宮沢。なんとか今回の稟議は受け付けてもらえたが、融資担当の坂本(風間俊介)から、新規事業に踏み出してみてはどうかと提案をされる。
突飛な話だったためその場は軽く応えた宮沢だったが、「こはぜ屋」の存続がかかっているテーマだけに、真剣に考えはじめると、ほどなく、あるきっかけで新規事業について閃く。それは、足袋製造会社としてこれまで培った技術が活かせる“裸足感覚”を追及したランニングシューズの開発だった。
早速動き出した宮沢は、スポーツ用品店の店主でランニングインストラクターの資格を持つ有村融(光石研)を坂本から紹介されると、有村は愛知県豊橋市で行われる国際マラソン選手権を見に行こうと宮沢を誘う。学生時代にライバルとしてしのぎを削っていた実業団ランナー・茂木(竹内涼真)と毛塚(佐野岳)が出場することで話題となっている豊橋国際マラソンだ。宮沢は息子の大地(山﨑賢人)とともに豊橋へ向かった。
「こはぜ屋」存続のために取引先銀行から勧められた提言を振り切り、「陸王」開発の覚悟を決めた宮沢(役所広司)。しかし、開発への道のりは遠く険しいものだった。目下、いちばんの懸案事項となっているのは、靴底のソール部分だ。試作で採用された生ゴムのソールでは、ランニングシューズで求められる耐久性は望めなかった。
そこで従来の素材に見切りをつけた宮沢は、以前、坂本(風間俊介)から紹介された、繭で作られた特殊素材「シルクレイ」を思い出す。ソールの素材としても期待のできる有望なものだと、ランニングインストラクターの有村(光石研)から太鼓判を押されたシルクレイだが、その特許を持つのは飯山(寺尾聰)という人物だ。飯山は2年前に自社を倒産させてしまい、それから消息不明だったのだが、坂本の助けもあり宮沢は飯山と会えることに。しかし、飯山は……。
宮沢(役所広司)の懸命な説得によって、「陸王」開発にかかせない素材「シルクレイ」を使用できることになったこはぜ屋。飯山(寺尾聰)は特許使用の条件として、自分自身も陸王の開発チームに加わりたいと申し出る。こうして陸王の本格的なソール作りが始まろうとしていた。しかし富島(志賀廣太郎)は、一度は会社をつぶした飯山という人間が果たして信用できるのか懐疑的な目を向けていた。
一方、アトランティスからスポンサード契約を打ち切られた茂木(竹内涼真)は、怪我を治すため藁をも掴む思いで宮沢が送った陸王に足を入れた。その履き心地に驚きを隠せない茂木だったが、走るうちにソールの不安定さが露呈して…。
紆余曲折がありながらも、ついに、ソールの素材として最適な硬さのシルクレイを作ることに成功した大地(山﨑賢人)と飯山(寺尾聰)。「陸王」完成への道はまだまだだが、大きな一歩を踏み出したことを祝し、宮沢(役所広司)は2人に加え、ほかの社員たちも居酒屋「そらまめ」に集め、今までの苦労をねぎらう。そして後日、次の段階へと移るため、宮沢は茂木(竹内涼真)の足型を取らせてもらうべく、ダイワ食品陸上競技部を訪ねるのだが…。
一方、茂木の怪我は会社にも伝わっていたところ、茂木は労務課から呼び出され担当者との面談に臨むと、陸上を引退して社業に専念してはどうかと提案される。年齢的にも方向転換するには良いタイミングで、これから社員としてキャリアを積み上げていけるとアドバイスされる茂木。その言葉に茂木は……。
「陸王」の開発資金がかさみ、このままだと足袋の利益を侵食してしまう。「あと数か月は様子を見るが、それでも改善が見られない場合は覚悟をしていただく必要がある…」と、銀行から最後通告ともとれるような言われ方をしてしまった宮沢(役所広司)。
当面の資金繰りに頭を悩ましていた宮沢だが、ある日、大地(山﨑賢人)と茜(上白石萌音)の何気ない会話から、新製品の開発を思いつく。それは、陸王のために試行錯誤しているシルクレイのソール技術を応用した、新しい地下足袋の開発だった。
ほどなく、製品化に成功し「足軽大将」と名付けられた地下足袋は、大きな反響を得て瞬く間にヒット商品へと成長。これで資金繰りにも明るい兆しが見えたと、陸王開発を新たに心に決める宮沢だった。しかし、そんなときシルクレイの製造に暗雲が…。
一方、陸王を履き復帰へ向けて練習に励む茂木(竹内涼真)のもとにアトランティス社の佐山(小籔千豊)が訪ねてくると、また新しいRⅡを提供したいと持ちかける。一方的にスポンサードを切られアトランティスに不信感を抱く茂木は、その誘いを拒絶するのだが、佐山にあることを聞かされ……。
いよいよ始まったニューイヤー駅伝。怪我から復帰し、メンバーに選考された茂木(竹内涼真)が選んだシューズは、アトランティス社の「RⅡ」ではなく、こはぜ屋の「陸王」だった。決意を新たに自分の出番を待つ茂木。レースがスタートしてから順調にタスキをつなぐダイワ食品は、3位という絶好のポジションで、4区を走るエース・立原(宇野けんたろう)がスタート。
みんなの期待を一身に背負い走り始めた立原だったが、連戦の疲れからか、ほどなく失速してしまうと次々と順位を落としてしまった。先頭から大きく差をつけたられたダイワ食品チームだが、いよいよ6区を走る茂木へタスキがつながれる。同じ区間を走る毛塚(佐野岳)と静かに火花を散らす茂木。そんな茂木の力走に、声をふりしぼって声援をおくる宮沢(役所広司)らこはぜ屋のメンバーたち…果たして勝負の行方は!?
タチバナラッセルとの取引が白紙になり、またもや窮地に立たされた宮沢(役所広司)と「こはぜ屋」。取引終了までに、新たな供給先を探さなければ「陸王」の生産はストップしてしまうと、危機感を募らせるばかりだった。アッパー素材を探すために大地(山﨑賢人)が東奔西走するのだが、やっと話を聞いてもらえる企業を見つけても、コストが見合わずうま味のないビジネスだと、取り付く島もなく断られてしまう。 茂木(竹内涼真)の期待に応えるためにも、なんとしてでも、世界一のシューズ「陸王」を完成させたい…その一心で、必死に協力してくれる企業を探す日々だったが、そんなときシルクレイ製造機にトラブルが発生!
もはや絶体絶命、最大のピンチに立たされた宮沢ら「こはぜ屋」。絶望の淵に立たされた宮沢は、坂本(風間俊介)からある提案を受ける。宮沢が耳を疑うその提案とは……!?
ランニングシューズ「陸王」製造の心臓部であったシルクレイ製造機が故障してしまい、最大のピンチに追い込まれた「こはぜ屋」。窮地に立たされた上に、銀行員の坂本(風間俊介)からは「会社を売らないか」と提案され、宮沢(役所広司)は「100年続いたこはぜ屋の暖簾を手放せというのか!」と怒りを露にする。
陸王の生産を再開するには、シルクレイ製造機の造り直しは必要不可欠だ。そのためには高額の資金が欠かせないが、現状はどうすることも出来ないでいた。そんなとき、こはぜ屋に出入りするドライバーの江幡(天野義久)が、近々開催される市民駅伝に参加しないかと話を持ちかけた。陸王を履いて参加することで、宣伝にもなるというのだ。その提案を聞き「そんな場合ではない」と言い放った宮沢だが、わずかでも「陸王」が人の目に触れることで、興味を持ってくれる人が居るかもしれないと思い直し、自分と江幡、そして大地(山﨑賢人)、安田(内村遥)、そしてあけみ(阿川佐和子)とチームを組み出場を決意する。果たして、大会の結果は?
一方、こはぜ屋の買収を画策する「フェリックス」の御園社長(松岡修造)はどう動くのか? その真意は!?
「陸王」に欠かせないソールを製造するシルクレイ製造機が故障し、生産再開に必要な1億円の目途が立たず窮地に追い込まれた宮沢社長(役所広司)と「こはぜ屋」。そんなときに降って湧いた、米国企業「フェリックス」御園社長(松岡修造)からの買収案に悩む宮沢だが、こはぜ屋の従業員たちの間でも意見が分かれていた。「こはぜ屋が人の手に渡ってもいいのか?」と大地(山﨑賢人)が心配すると、あけみ(阿川佐和子)は買収には断固反対と泣きながら訴える。従業員の士気は下がる一方で、日々の足袋造りにも影響が出始めてしまう。
陸王の供給がストップしてしまった茂木(竹内涼真)は、「アトランティスのRⅡを履いてくれれば、ダイワ食品陸上部を資金面でも支援する」という小原(ピエール瀧)の言葉に、本意ではないがRⅡを履くことを決意。東日本チャンピオンズカップで好成績を出せたら、豊橋国際マラソンの出場を認めてほしいと、城戸監督(音尾琢真)へ願い出た。
様々な想いが交錯する中、御園は「自社のことを知ってほしい」と、宮沢を釣りへと誘う。焚き木の火を囲み身の上話を語り出す御園…、そんな御園に宮沢は…。
ひととき、仕事を離れて宮沢と心を通わせた御園だったが、ある日、小原から会食へと誘われる。果たして、小原の目的とは……!?
シルクレイを手に入れるために「こはぜ屋」買収をもくろむフェリックスの御園社長(松岡修造)だったが、宮沢(役所広司)から業務提携を提案されたことで両者は袂を分かつ。こはぜ屋の窮地は変わらないまま、大地(山﨑賢人)や飯山(寺尾聰)たちは、また一からシルクレイの売り込み先を探し、興味を持ってくれそうな企業を駆け回っていた。 一方、茂木選手(竹内涼真)は、再びアトランティスのサポート選手となり、RⅡを履くことを決意。念願の豊橋国際マラソンに出場することが決定していた。そんな茂木へ大地と村野(市川右團次)は、「ずっと茂木選手を応援している証に…」と最後の一足となった陸王を渡したいと、ダイワ食品の城戸監督(音尾琢真)に掛け合うが、城戸は茂木を悩ませるだけだと一蹴する。
茂木に自分たちの想いを届けることもできず、陸王開発再開のメドも立たず、八方ふさがりのこはぜ屋だったが、そんなある日、御園から宮沢へある提案が投げかけられる。一体、その提案とは!?
宮沢紘一:役所広司
宮沢大地:山﨑賢人
安田利充:内村遥
仲下美咲:吉谷彩子
水原米子:春やすこ
西井冨久子:正司照枝
橋井美子:上村依子
正岡あけみ:阿川佐和子
富島玄三:志賀廣太郎
宮沢茜:上白石萌音
宮沢美枝子:檀ふみ
有村融:光石研
江幡晃平:天野義久
飯山晴之:寺尾聰
飯山素子:キムラ緑子
村野尊彦:市川右團次
茂木裕人:竹内涼真
城戸明宏:音尾琢真
平瀬孝夫:和田正人
立原隼斗:宇野けんたろう
加瀬尚之:前原滉
内藤久雄:花沢将人
川井俊輔:佐藤俊彦
水木貴彦:石井貴就
端井:安藤勇雅
大川裕信:小石周平
ジョセフ・オリユク:ジョセフ・オンサリゴ
毛塚直之:佐野岳
吉田:山本涼介
小原賢治:ピエール瀧
佐山淳司:小籔千豊
坂本太郎:風間俊介
大橋浩:馬場徹
家長亨:桂雀々
ポスターモデル:山本里菜(TBSアナウンサー)
御園丈治:松岡修造
関口智行:岸祐二
広樹:緒形敦
レース実況:初田啓介(TBSアナウンサー)
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感想
これまで漫画の実写などに多く出演していたイメージが強かった山﨑賢人。正直演技力よりもビジュアルを売りにされている印象がありましたが、「陸王」ではやりたいことが見つからず、就活もうまくいかず、悶々とし父に反発する青年が、自分の居場所を見つけ、家業「こはぜ屋」に誇りを持ち、反発していた父を支え、自らも「陸王」づくりにはまっていく大地役を好演していたと思いました。役所浩司、寺尾進といった名優と絡むことで、彼にとって良い刺激になったのでしょうか。今回は主演ではなく脇を固めるポジションでしたが、この作品に出演したことで普段実写映画を観ない層に存在感を植え付けることができたのではないかと感じました。
役所広司が演じた主人公の宮沢紘一は足袋を製作している会社のこはぜ屋4代目社長で、売り上げが落ち込み経営が苦しくて打開策を探していた。息子の宮沢大地(山崎賢人)はこはぜ屋を継ごうという意思はなく、就職活動をするもことごとく失敗していて、進路を決められずにイライラしていた。
こはぜ屋と取引きのある埼玉中央銀行の坂本太郎(風間俊介)がこはぜ屋の強みを生かした新規事業を開拓することを提案する。
それをきっかけにある日、スポーツショップのスタッフにおすすめされてマラソンの大会を見に行った宮沢親子は、有名なランナーの茂木裕人(竹内涼真)がレース終盤にケガをして途中棄権せざるを得ない姿を目の当たりにする。そこでケガをしにくい、足袋の良さを生かしたランニングシューズをつくろうと思い試行錯誤して「陸王」というランニングシューズをつくることにした。
その陸王をヒットさせこはぜ屋を再生するために奮闘する宮沢親子や協力してくれる人たちや、ケガをしたマラソン選手が様々な困難や苦悩を乗り越えて復活していく姿を描いたヒューマンドラマ。
社長が特許を持つ飯山さんにシルクレイを使わせてもらうために何度もお願いするシーンや、何度も茂木を訪ねて陸王をはいてくださいとお願いするシーンは、泥臭くても、しつこくても、プライドを捨ててでも、“諦めない”という想いの強さを感じました。
大地が大手電気会社に就職内定が決まった後、こはぜ屋に就職したいと伝えるも、紘一が大手電気会社で働いてこはぜ屋にはないものを学んできてほしいから「世界を見てこい、大地、俺たちに世界の広さを教えてくれ」と言ったシーンは1番心に残りました。
最後のシーンには再生したこはぜ屋と東京五輪を狙う茂木の姿が。社長が「走れ茂木!走れ陸王!」と叫んで終わるというドラマの締め方も非常に良かったです。
役者の迫力に圧倒されます。
経営の傾いた企業が再生を目指し奮闘する、池井戸潤らしさのつまった作品でした。
途中間延びすることもなく、最後までテンポよく駆け抜けた感じがしました。
みんなで1つの目標に向かってひたむきに努力し、誰かを応援する姿はとても感動します。
もともとこの手のドラマはあまり見ることが無いのですが、いつの間にか毎週日曜日の放送を楽しみにしている自分がいました。
やはり役所広司の演技はさすがとしか言いようがありません。
イケメン俳優として名前の知られる山﨑賢人さん、竹内涼真さんも周囲に負けず劣らずの良い芝居をされていたように思います。
原作の雰囲気を忠実に再現されていたように感じます。
もともと池井戸ファンの自分的には、映像化されて面白みが欠けることの恐怖感があり、あまり期待をせずに見始めたのですが、見事に期待を裏切ってもらいました。
特に役所広司、山﨑賢人は素晴らしかったと思います。
ベテラン俳優たちの安定感・安心感があり、その中で若手俳優たちの演技が活きたのではないかと感じます。
「諦めたらそこで負け」という宮沢社長のセリフには、何度観ても心を動かされます。
その他にも各話ごとに名シーン、名セリフがあり、話題になるのも頷けます。
まとめ
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