死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実(映画)無料動画配信や見逃しをフル視聴する方法・感想まとめ

この作品は扱っているテーマがテーマだけに、じっと見ている間中眉間に皺が寄っていたのではないかと思う。
そしてこの物語の主人公の「頑固すぎる医者」の姿には非常に共感した。
ここまで患者さんの視点に立てる主人公・・・。
自分も主人公のような姿でありたいと思わされた。
この作品を一回見ただけでは自分の答えは出すことはできないけれど「生きるとは？死ぬとは？」ということを改めて考えさせられた。

この作品を見て人に生きる権利があると同様に、死ぬ権利も認めるべきではないのかと考えてしまった。
自殺を手助けするというのはどんな理由であっても一人の人を殺したという罪で罰せられる行為だとは分かっているので絶対に許せる行為ではない。
でもこの作品を見て死んでいく人は精神的にも身体的にも環境的にも生きていくことができない人達で、そんな人達への死の処方はなぜだか賛同することができた。
どれだけ見ても自分の中で安楽死について認めるかやっぱり認めるべきではないのか答えは出ないけれど、自分はもし安楽死というのが認められていたとして、そんな状況になった時には尊厳死を希望している。

この作品を見て本当に真剣に初めて生と死の在り方について考えてみた。
医学により命を引き延ばすこと、死を与えるということは背と腹。
もし命の自然の摂理に沿ったものとして考えるのであれば、体を蝕む延命も罪なのではないかなと思ってしまった。
だって延命治療をするということはそれ相応の苦痛も伴ってしまう。
命は周囲のものではなくそして一人のものでもない。
この映画ではいろんな角度から命について考えることができる大切な映画だと思う。
そしてこの物語の医者の意思と行動力には尊敬した。