今回は映画「大綱引の恋」を紹介していきたいと思います。
一部の地域では緊急事態宣言により公開を延期されていますが、5月7日より公開スタートした作品です。
この作品は数々の作品を世に送り出した監督・佐々部清監督の遺作となっており、ついに公開されました。
鹿児島で420年続く伝統を誇る川内大綱引が軸となっておりその中で主人公の恋愛と彼の家族の姿が描かれています。
この作品が監督の遺作になってしまったということで、最後にどんな作品をこの世に残してくれたのでしょうか?
「大綱引の恋」について紹介していきます。
「大綱引の恋」あらすじ
有馬武志は鳶職・有馬組の三代目だが、35歳にしてまだ独身。鳶の親方でもあり、“大綱引”の師匠でもある父親寛志(60)から常々「早う嫁を貰うて、しっかりとした跡継ぎになれ。」と、うるさく言われている。仕事柄女性とめぐり合う機会が少ない上に奥手の武志には、交際している女性がいない。
公式サイト
とある日、消防団員でもある武志が、川内駅のコンコースですれ違いざまに倒れた老人の救命措置をしているところに、甑島の診療所に勤務する韓国人女性研修医のヨ・ジヒョン(28)が通りかかり、連携プレーにより老人の命は救われる。お互いに名前を名乗ることもなく別れた二人だが、後日韓国からの訪問団の通訳のボランティアで、偶然にも再び出会う。大学で学んだ韓国語を得意とする武志は、ほどなくジヒョンと心を通わせるようになる。年に一度、秋分の日の前夜に催される“大綱引”が近づくにつれ、さらに父親から、国が違うことを理由に反対されればされるほど、二人の恋心のボルテージは上がっていき、結婚を意識するようになる。
しかし“大綱引”開催日直前に、武志はジヒョンから「あと2週間で研修期間が終わり、帰国して韓国の病院で勤務することになっているの…」と告げられる。果たして海を越えて日本と韓国とで離ればなれになる二人の恋のゆくえは?
家族愛をテーマにした作品を世に送り出し続けている佐々部清監督により、二人の恋愛を通して「結婚とは?」、「家族とは?」に迫る感動作。
監督は三浦貴大さんと知英さんにお会いした時、朴訥な印象と煌びやかな印象の対照的な二人に共通していたのがまっすぐに映画に向き合うという強い意志で、二人がこの作品でどんな化学反応をするのか見たくなったとお話しされていました。
佐々部監督はこれまでに家族愛がテーマの作品をたくさん世に送り出してきましたが、二人の恋愛を通して結婚とは?家族とは?どのように描かれているのか、そしてこの世にどんなことを残したのか・・・是非劇場でご覧ください!
「大綱引の恋」キャスト
有馬武志:三浦貴大
ヨ・ジヒョン:知英
有馬敦子:比嘉愛未
有馬文子:石野真子
有馬寛志:西田聖志郎
中園典子:松本若菜
中園喜明:升毅
中園サチエ:朝加真由美
福元弦太郎:中村優一
吉留隆治:金児憲史
古賀圭介:恵俊彰
青崎秀美:月影瞳
阿久根信昭:小倉一郎
永山伸一:伊嵜充則
竹之内俊郎:金井勇太
吉留由美:安倍萌生
林芳郎:吉満寛人
濵田克之:池田倫太朗
吉村悠人:小山悠
知佳:西田あい
池田耕治:沢村一樹
鹿児島で先行上映が行われていた!理由は?
全国では2021年5月7日より公開スタートしましたが、こちらの作品は2020年10月30日より 鹿児島にて先行上映が行われていました。
なぜ鹿児島でこんなにも早くから先行上映が行われていたのでしょうか?
まずこちらの作品は鹿児島県薩摩川内市が舞台となった映画だったからです。
タイトルもある通り「大綱引」は、鹿児島県の民俗文化財でもある「川内大綱引」で、400年以上もの歴史があるんですよ。
この大綱引で使用される綱は、開催される当日の朝から7時間もかけて手間ひまかけて作られているんだそうです。
長さは365m、 重さは7㌧・・・。
驚きのサイズですね!!
そしていわゆる綱引きと同じですが、上方と下方にわかれて、約3000人の方々が上半身裸でさらしを巻いた男達がその綱を一斉に引き合います。
たくさんの男たちの体と身体が激しくぶつかり合う様子は圧巻で気迫あふれる姿には目を奪われてしまうものですよ。
その大綱引が舞台の中で、家族がテーマとなって作品が作られています。
鹿児島の伝統行事から描かれる作品ということで、この作品は鹿児島で先行上映が行われていました。
「大綱引の恋」佐々部監督の遺作に…
この作品の監督を務めたのは冒頭でも紹介したように、 佐々部清監督です。
しかし残念ながら「大綱引の恋」は、佐々部清監督の遺作となってしまいました。
2020年3月31日、次回の作品制作準備のために山口県下関市内のホテルに宿泊中でしたが、 ホテルで倒れているところを発見され、その後死亡が確認されました。
死因は心疾患だったそうです。
そんな佐々部監督はこれまでにもたくさんの話題作をこの世に残されてきました。
「陽はまた昇る」
この作品は佐々部監督のデビュー作となっています。
その後「チルソクの夏」「半落ち」「カーテンコール」「ツレがうつになりまして。」などなど様々な家族愛をテーマに数多くの作品をこの世に残されてきました。
惜しくも今回の作品が遺作になってしまったことは非常に残念でなりません。
これまで家族愛がテーマでたくさんの作品を残されてきた佐々部監督の最後の作品となる「大綱引の恋」でも、家族愛などが描かれている感動作となっています。
是非ご覧になってみてくださいね。
まとめ
今回は惜しくも佐々部清監督の遺作となってしまった映画「大綱引の恋」について紹介してみました。
鹿児島の伝統行事を背景に結婚とは何か?家族とは何か?
この作品を通して、私たちも結婚や家族について考えさせられる作品になっているのではないかと思います。
これまで家族愛がテーマとなる作品を数多く残されてきた佐々部清監督の遺作、「大綱引の恋」も、感動的な作品です。
是非劇場でご覧になってみてくださいね!