今回紹介する映画は「なんのちゃんの第二次世界大戦」。
今もなお戦争の苦しみを背負って生きている方々が大勢いる中で、今の時代を生きている私たちは当時はどんな状況であったのかなかなか知る事が出来ません。
当時を生きていた方々からの話を聞くだけでも本当に恐ろしい時代であったというのが分かりますが、もし自分がその時を生きていた時にどんな状況下で生きていたのかなんてなかなか想像ができません。
この作品は、太平洋戦争の平和記念館を設立して、祖父の過去を改ざんしようとする市長とそれに反対する戦犯遺族の物語が描かれています。
現代でも太平洋戦争の黒い影を引きずっている、そして心に傷を抱えている関係者の姿を、これまでとは新しい目線で描かれている作品です。
「なんのちゃんの第二次世界大戦」あらすじ
平和記念館設立を目指す市長と反発する戦犯遺族の攻防劇が始まる!
公式サイト
平成最後の年。外来種である亀の大量繁殖問題に悩まされている架空の街、関谷市。そんな関谷市の市長、清水昭雄は太平洋戦争の平和記念館設立を目指していた。そこに一通の怪文書が届く。
『平和記念館設立を中止せよ。私は清水正一を許さない』
送りつけてきたのは、街で石材店を営む BC 級戦犯遺族の南野和子。
そこから始まる、市長 VS 南野家の攻防劇。
思想とは無縁の長女・えり子、国際ボランティア活動を行う孫の紗江。
もう一人の孫で石材店を共に営む光。
そして、紗江の娘の幼子マリ。
思想もバラバラの南野家がそれぞれの思惑で昭雄にぶつかっていく。
被害者と加害者の境を見失い、物語は奇想天外なラストへと駆け抜けていく―
「なんのちゃんの第二次世界大戦」キャスト
清水昭雄:吹越満
南野和子:大方斐紗子
南野光:北香那
南野紗江:西山真来
南野えり子:髙橋睦子
南野マリ:西めぐみ
清水正一:藤森三千雄
戦争や政治がテーマで監督は平成生まれ!
第二次世界大戦の時期を生きたことがない私たち、これまでにも実際に戦争を経験された方々のお話や、当時の出来事を映画やドラマにした作品などを見ることはありました。
でもやっぱり恐ろしい時代だということはわかっても、どれだけその時代が恐ろしいものだったのかなかなか想像することができません。
そんな戦争の時代を、新たな視点で描かれている作品が「なんのちゃんの第二次世界大戦」。
この作品の監督を務めているのは何と!!平成生まれの監督だったんです。
脚本・監督:河合健
大阪府出身の1989年生まれ、本当に平成生まれの監督でした!
日本映画学校、現在の日本映画大学を卒業し助監督として、瀧本智行監督などの作品に携わってきました。
その合間には自主映画を日本制作されています。
「極私的ランナウェイ」
「ひつじものがたり」
河合監督は次のようなことを皆さんに伝えようとこの映画が作成されました。
戦争に対して切実に感じることは、戦争の悲惨さよりも前に語り手にとって事実が簡単に崩れ落ちてしまうという恐ろしさ。
何があったのか、誰が悪いのか、人に聞けば聞くほど訳が分からなくなってくる。
この混乱は何かに似ていると思ったら、今の政治に対しても同じであった。
このように感じたことからそんな感覚をそのまま映画で表現しようと思って今回の作品が製作されたようです。
平成生まれの監督と太平洋戦争との不透明な距離感、この作品を通してたくさんの方に実感してもらいたい作品になっていると思います。
なんのちゃんは地元オーディションで選出!
「なんのちゃんの第二次世界大戦」という作品は、淡路島でオールロケが行われていたようです。
そしてこの作品の出演者の8割が地元住民です。
この映画のタイトルにもある「なんのちゃん」こと「南野マリ」役に選ばれたのが、地元のオーディションで選出された「西めぐみ」ちゃんです。
西めぐみちゃんは、一体どんな子なのか・・・紹介していきたいと思います。
地元のオーディションで選出されたということで、淡路島出身の2011年生まれの女の子です。
2011年生まれということは、現在は10歳、もしくはお誕生日前の9歳ぐらいの小学生ということですね。
我が家にも誕生日で10歳になる男の子がいるので、我が子と同じで現在小学校4年生ですかね。
西めぐみちゃんは、保育園の年中さんの頃からダンススクールに通うようになりました。
その他にも習字や英会話などの習い事をされているようですよ。
今回の作品に出演するきっかけとなったのは、祖母の勧めがあったようです。
祖母の勧めでこの作品の第1回オーディションに参加されました。
そして見事にこの作品のなんのちゃん役に抜擢されたようです。
西めぐみちゃんの将来の夢はダンスの先生がミュージカル女優なんだそうです。
この作品は西めぐみちゃんにとって、初めてのお芝居の挑戦になるということで、この作品でどんな演技を見せてくれているのかとっても気になります。
まとめ
今回は映画「なんのちゃんの第二次世界大戦」について紹介してみましたがいかがでしたか?
この作品は2021年5月8日より渋谷ユーロスペースにて公開、 そのほか全国で順次公開となっています。
今新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発表されている地域もある中で、この作品は公開されることが決定されました。
たくさんの方が劇場でご覧になられているようです。
私たちの経験したことのない戦争という時代、 この作品でぜひ不透明な距離感を実感してほしいと思います。